歌詞解説のLyricsonic リリックソニック

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Jackson Brown と水の歌 

とある敬愛する大先輩のアドバイス。「水の歌ならジャクソン・ブラウンだよ。」

80年代の大ヒット曲、「ロウヤーズインラブ(恋する法律家)」なら覚えているけど、

あまり知らない人だった。

ファーストアルバムから一曲ずつ歌詞を読んでゆくと、面白い。

おんなじモチーフがイマジネーションの中で繰り返し出てくる作家がいるのだが、

彼はまさにそれ。水と炎の詩人なのだ。

 

「A Child in These Hills この丘の子ども」

 

I am a child in these hills 僕はここらの丘の子ども

I am away I am alone 僕は仲間から離れ 独りでいる

I am a child in these hills 僕はここらの丘で暮らす子ども

And looking for water そして水を探している

And looking for life 命を探している

 

地形のモチーフもいつもある。高い丘から低いほうへ水が流れるというもの。

自然さ、ナチュラルさってこと?彼のメロディーも、そんなふうだ。

 

JBには、海に帰ろう、みたいな思想があるみたいだ。「ロックミーオンザウォーター」という歌もそうだし、紹介する「恋する法律家」の動画も、なぜか洪水?!


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「大洪水の前に」という歌は、聖書っぽい場面設定を借りて、環境の運動をしていた人のことを歌った歌(これから日本にも洪水があるかもしれないので少し不謹慎ですが、くれぐれも犠牲者が出ないように祈ります!)。ノアの箱舟の話のモチーフと、彼の願望が入っている。彼は実は洪水が来てほしい?!それが古い社会を洗い流して、そこに新しい世界を築きたいのだ。69年世代がみんな持っていたイメージだろう。

Some of them were angry 彼らのなかには怒っているものもいた

At the way the earth was abused 地球の浪費のされ方について

By the men who learned how to forge her beauty into power 地球の美を力に変えるすべを知ってしまった人間たちの浪費さ

And they struggled to protect her from them やつらは地球をそいつらから守ろうとした

Only to be confused そしてかえって混乱してしまった

And in attempts to understand a thing so simple and so huge とても簡単でしかし大きなことを学ぼうとして

Believed that they were meant to live after the deluge 彼らは信じた 大洪水の後も生きるように自分たちは生まれてきたのだと

 

 

2021年最新盤は、「どこからでも海へ下る Downhill from Everywhere」という歌が、アルバムのタイトルにもなっている。つまり、彼の本質は、なにも変わってないみたい。

ふと思ったけれど、この「高いほうから低さへ流れる」っていう簡単な思想は、実は案外「深い」ものなんじゃないかと。流されてゆくことにも、一面良さがある?微妙だね。抵抗しつづけるだけじゃなく、流されながら、態勢を整えて行く。ジャクソンの長いキャリアのようだ。ちょっと考えてみて。 

 

Now let the music keep our spirits high さあ音楽で ぼくらの精神を高く保とう

And let the buildings keep our children dry 建物によって子どもたちを水から守ろう

Let creation reveal its secrets by and by 創造者にすこしずつその秘密を明らかにさせよう

By and by...

When the light that's lost within us reaches the sky 光が空にとどくときに

(「大洪水の前に」)


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