歌詞解説のLyricsonic リリックソニック

たまーに更新。和訳、ライターの仕事募集中です。

The Kinks " Down All The Days (1992) "

ザ・キンクスは、四大ロックバンドの一角を占める大好きなバンド。かれらがEU統合直前の、1992年に発表した明るい希望の曲。

待っていた「いいこと」とは、世界が一つになること。あてがはずれたら、間抜けだけれど。

 


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Down all the days through the past is just a blink away

その日が来る 過去の日はまばたきのように去り

The future waits for me and you

未来が僕と君のために

Down all the days to 1992

1992年のその日が来るよ

Here is hope for all the people

すべての人の希望の日

And generations yet to come

これから生まれてくる世代にも

And the future is bright tomorrow

明日から未来は明るい

Illuminated by the morning sun

朝日に照らされて

Here is for all working people

あらゆる働く人に

And me the ordinary man

僕のような普通の人に

For assembly workers in the factory

工場にあつまる労働者のひとびとよ

For farmers tolling on the land

大地で鐘を鳴らす農夫のひとびとよ

 

Down all the days all the nations unite as one

その日が来るよ すべての国が一つになる日

A new horizon clear to view

新しい水平線がくっきり見える

Down all the days to 1992

1992年のその日が来る

 

いつもは皮肉交じりの、辛口の、イギリスらしいバンドが、こんな歌を作ったことが、なぜかうれしかった。

EUはなんとか今も続いている。ウクライナのために団結し始めている。それが、世界全体の団結に広がるように、祈りを込めて!フィンランドに続いて、スウェーデンNATO加盟に前進した。なんと中国が、TPPに入りたいと、言い出した(その真意はまだ曖昧だが、何かの兆しとも言えなくもない)。

ウクライナNATO加盟が求められていても、なかなか実現しない。それはいつか叶うとしても、その向こうに、ロシアはどうするか、という問題がある。

ロシアがもし生まれ変わったら、疑いを捨て、面倒を見るつもりで、EUにもすぐ加盟させて、団結を強める。包摂的にやらないとだめだ。90年代、その流れも存在していた。間髪入れず、EUに加えて、経済で結びついてしまうといい。

 

Down All The Days (Till 1992)

 

 

Cold Play "Viva la Vida" 人生万歳!

 

最後はこうなると、信じている。いつになるかはわからないが。外側の盤石さの裏側で、人心が離れてゆくと、期待している。


It was the wicked and wild wind
邪悪で凶暴な風が吹き荒れ

Blew down the doors to let me in
扉を押し開け私は逃げ込む

Shattered windows and the sound of drums
窓は割れ、太鼓が響く

People couldn't believe what I'd become
民は変わり果てた私の姿を信じられない

Revolutionaries wait
革命家は待ちわびていた

For my head on a silver plate
銀の皿の上に私の首が置かれるのを

Just a puppet on a lonely string
私は一本の紐に吊るされた操り人形

Aw, who would ever want to be king?
ああ、王になど誰がなりたいと思うだろう?

 

I hear Jerusalem bells are ringing
エルサレムの鐘が鳴りひびき

Roman Cavalry choirs are singing
なだれ込むローマの騎兵隊の凱歌が聴こえる

Be my mirror, my sword, and shield
我の鏡、剣そして盾となれ

My missionaries in a foreign field
異国に出ている私の兵士よ

 

For some reason I can't explain
いまは説明できないが

I know Saint Peter won't call my name
聖ペテロ(注)は私の名前を言わないと私にはわかる

Never an honest word
誠実な言葉など一度も言わなかった

But that was when I ruled the world
それが私が世界に君臨していた頃の話

 

(聖ペテロ イエス・キリストの最初の弟子で漁師だった。キリストが捕まったあと、ひとにあの人はだれ、と聞かれ、私の知らない人だ、とうそを言った逸話が、ここで引用されている。)

 


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Viva La Vida

Viva La Vida

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Joni Mitchell " Both Sides Now " from コーダ あいのうた

期待していた”いいこと”がまだ先のことのようだ。

テレビでアカデミー賞の映画を見た。そのクライマックスで、この有名な歌がでてきた。

両側から物事を見る。戦争で、ロシアの側に感情移入はできないけど、戦っているロシア兵は、平凡な人も多い。とにかく、話し合いへの移行を待っている。

 


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Bows and flows of angel hair  天使の巻き髪のような線と流れ
And ice cream castles in the air 空気の中のソフトクリームの城
And feather canyons everywhere 羽毛の渓谷があちこちに
I’ve looked at clouds that way そんなふうに雲たちをみていたの

But now they only block the sun でもいま 雲が太陽を遮る
They rain and snow on everyone 雨と雪をみなの上に降らせはじめた
So many things I would have done たくさんのことをわたしはやりたかった
But clouds got in my way でも雲たちが邪魔をしたの


I’ve looked at clouds from both sides now そしていまわたしは 雲を両側から見る
From up and down and still somehow 上からと下から またほかの風に 
It’s cloud illusions I recall それは記憶の中の雲の幻想
I really don’t know clouds at all ああわたしは 雲が何なのか よくわからなかった

Moons and Junes and Ferris wheels めぐりゆく月日と6月と観覧車
The dizzy dancing way you feel ダンスの季節に酔いながら あなたは思う
As every fairy tale comes real どんなおとぎ話もかなうのだと
I’ve looked at love that way そんな風に 愛をおもっていたの

But now it’s just another show でもいま別のシーンに変わった
You leave ‘em laughing when you go あなたは出発する 笑顔で恋人たちの夢を置いてゆく
And if you care don’t let them know そして彼女らに教え ようとしない
Don’t give yourself away 自分自身まで与えてはいけないと

I’ve looked at love from both sides now 愛をいま 二つの側から見るの
From give and take and still somehow 与える 奪う そしてほかの面
It’s love’s illusions I recall それは想い出す愛の幻
I really don’t know love at all わたしは 愛が何なのか まったくわからない

Tears and fears and feeling proud 涙と恐怖 誇り高い思い
To say “I love you” right out loud 「愛してるわ」とはっきりまっすぐ伝えた
Dreams and schemes and circus crowds 夢たち 計画 サーカスの群衆
I’ve looked at life that way 人生は そういうものと 信じていた

Oh but now old friends are acting strange でもいま古い友人たちが変なことを言う
They shake their heads they say I’ve changed 頭を振り 私が変わったと
Well something’s lost but something’s gained 何かを失い 何かを得たの
In living every day 日々生きてゆく中で

I’ve looked at life from both sides now 人生を 両側から見たわ
From WIN(give) and LOSE(take) and still somehow 勝者(与える)と敗者(奪う) そのほかの風に
It’s life’s illusions I recall 思い出している人生の幻影
I really don’t know life at all ああ生きるとはどういうことか わたしは知らない

 


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映画は、マイノリティーの家族の、ハートウォーミングなドラマ。温かい気持ちになります。

 

Both Sides Now

Both Sides Now

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The Kinks " Waterloo Sunset "

もう一曲、あるいいことのために、キンクスの曲を書きたいので、その前に一曲、一番好きな曲を紹介します。

Wikipediaによれば、2021年版オールタイムグレーテストソング500の、なんと14位にランクイン。これまでのすべての歌で、14位ですよ!

 


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Dirty old river must you keep rolling 古くて汚い川よ

flowing into the night 君はうねり続け 夜へと消えてゆく

People so busy, makes me feel dizzy 人は速足で すこしイライラさせるけど

Taxi light shines so bright タクシーのライトが光輝く

But I don't need no friends この瞬間友達はいらないさ

As long as I gaze up Waterloo sunset なぜならウォータールーの 夕陽を見ている間

I am in Paradise 僕は天国にいるから

Every day I look at the world from my window 毎日僕はこの窓から世界を見下ろしてる

But chilly chilly is the evening time 夕方はすこし涼しくなり

Waterloo sunset 's fine ウォータールーの夕陽は すばらしい

 

Terry meets Julie at Waterloo station (いつも見ている窓の下、)テリーはジュリーとウォータールーの駅で会う

Every Friday night 毎週金曜日の夜

But I am so lazy don't want to wander 僕はぐうたらで、どこにも行かないけれど

I stay at home at night 一晩中家にいる

But I don't feel afraid でもすこしも不安じゃない

As long as I gaze on Waterloo sunset I am in Paradise

ウォータールーの夕陽を見ている間、僕は天国にいるんだ

 

Millions of people swarming like flies'round Waterloo underground 何万もの人たちがハエのようにウォータールーの地下鉄駅を出たり入ったりする

But Terry and Julie cross over the river テリーとジュリーは川を渡る

Where they feel safe and sound そこは安全で安心な場所

And they don't need no friends 彼らも友達がいらない

As long as I gaze on Waterloo sunset 彼らが夕陽を見上げている間

They are in Paradise 彼らも天国にいる

 

ボーカルのレイが、入院していた子供時代を思い出し、書いたそうです。

ウォータールーはロンドンの真ん中、テムズ川のほとり、川を渡ると世界に続く鉄道駅です。

登場するカップルは、レイのお姉さんと恋人で、外国に移民しようとしている姿だと言われています。

イギリスまで命からがら、難民として逃げてきた人がいま大勢います。彼らがまた、そこからどこかへ渡るかも。

日本にも、ぜひ!!いらっしゃい!いま、特定技能制度など、永住できる可能性が、広がっています。

 


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Waterloo Sunset (Stereo Mix)

Waterloo Sunset (Stereo Mix)

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戦争と音楽1 Jimi Hendrix "One Rainy Wish ""Up From The Skies"

歴代ギタリストのランキングいつも一位のじみへん。

60年代末のロックフェスティヴァルは、ベトナム戦争と無縁ではなかった。

ジミヘンは劣等兵で、なんとか軍を抜け、アメリカでバックバンドで弾いていたのを、

キース・リチャーズの恋人が、発見したのだという。


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このパフォーマンスでワイルドなイメージがありますが、本当は繊細で芸術家肌だと歌詞からわかる。そして、どれだけ戦争を嫌っていたか。

 

"One Rainy Wish 雨の日のある願い" 

Golden Roses 金色の数本のバラ

The colour of the dream I had 私が見た夢の中の色

Not too long ago ごく最近のことだ
A misty blue and the lilac too 霧のような青とライラック

A never to grow old けっして色あせない輝き

And there you were under the tree of song  歌の樹の下であなたは眠っている

Sleeping so peacefully とても安らかに

In your hand a flower played
その手の中で花が奏でられ

And waiting there for me 私を待っていた

I have never laid eyes on you 私は今まであなたに目を向けたことがなかった
Not like before this timeless day 以前とは違う時代を超越した日
But you walked and あなたは歩いて ya ha
Once smiled my name 私の名前に微笑んだ
And stole my heart away little girl yeah All right 私の心を盗んだリトルガール


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"Up from the Skies 高い空から"

I just want to talk to you
僕はただあなたと話したいだけなのです

So I come back to find the stars misplaced 
星が間違って配置されていないか調べるために戻ってくるのです
And the smell of a world that is burned
焼けた世界の匂い 
A smell of the world that is burned

焼けた世界の匂い

Maybe it's just a change of climate
それは単に気候の変化かもしれません
Well I can dig it
そこを掘り下げてもいい
I can dig it Baby 
深く調べてもいい
I just want to see
ベイビー 僕は知りたいだけなんだ


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まるで、天国にいるジミが、
今の世界の僕らに、話しかけているようだ。

焼けた、というのは、今の山火事ではなく、ベトナムでの爆弾のことだ。

 

 

 

 

Eric Clapton ” It's In The Way That You Use It "

イギリスが、武器を送る。

アメリカも、送る。

戦闘機、ミサイル。

その使い方。

 

It's in the way that you use it

It comes and goes....It's in the way that you use it

Boy don't you know?

”それ”の使い方が、肝心だ!  ”それ”は来ては去る

だからうまく使え 少年よ、知らないのか?

If you lie you will lose it   Feelings will show

一度うそをついたら”それ”を失う  顔に出てしまうから

So don't you ever abuse it  Don't let it go

だから乱用してはならない  ”それ”を過ぎ去らせるな

Nobody's right until somebody's wrong

誰かが間違うまで正しいといえない

Nobody's weak 'til somebody's strong

誰かが強いからもう一人が弱い

No one gets lucky 'til luck comes along

そういうものは相対的であって本質は”時の意志(運)”にある

Nobody's lonely 'til somebody's gone

誰も孤独を感じない 大切な誰かを失うまでは


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”それ”とは何か?

Luck, 運? 勝負の波? 他人との関係性?

いろいろ考えさせられる歌詞です。

 

世界にとって良いことあれ!!

 

 

 

 

The Byrds ”Mr. Tambourine Man"

金曜日ベストヒットでU2の"Beautiful Day"がかかり嬉しい。偶然だ! 和訳少し違った。

 

アースデイなるもの発見。二十年以上やってる。yaeという加藤登紀子さんの娘、めっちゃ歌うまい。

 

尊敬するばんばひろふみさんのラジオでかかり懐かしかったのは

ザ・バーズのMr.タンブリンマン。


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Hey Mr.Tambourine man play a song for me

ねえ、道で演奏するミスタータンブリンマン

一曲やってよ

In a jingle jangle morning

ジングルジャングルな朝

I'll come forrowing you

僕はあなたについてゆくよ

Take me upon your magic swirlin’ ship
僕を君のゆらゆら揺れる魔法の船で連れてって
My senses have been stripped,
朝寝てなくて感覚はむき出し
my hands can’t feel to grip
手は握る感覚もなく
My toes too numb to step,
つま先は踏み出すにはあまりに麻痺し
wait only for my boot heels to be wandering
ブーツのかかとが踊りだすのを待ってる
I’m ready to go anywhere,
何処へでも行く準備はできてるよ
I’m ready for to fade
消え去る準備もOKさ
Into my own parade,
僕の眠りのパレードへと
cast your dancin’ spell my way
君の踊る呪文をかけとくれ
I promise to go under it
それに従うから

 

つづりのタンブリン(タンバリンのこと)がわからず検索して出ず苦労した。だが間違いの方のtumbling(ひっくり返る)にもカケているんだな、と分かった。眠気でひっくり返りそうな歌だ。ジングルジャングルな朝、というのが分かりそうで分からなく、面白くてそのままにしておいた。(シンバルが鳴る様子、と他サイトにある。)

原曲がボブ・ディランで、ボブが若いころ、金がなく街をさまよっていたころを彷彿とさせて好きな歌詞だ。師匠のウディ・ガスリーが病で臥せっている貧しい部屋を訪れて、「この何もない部屋に、アメリカの偉大な魂が眠っている」と感想を漏らしたころの。

スーパー・ヒッツ

スーパー・ヒッツ

Am

 

 Mr. Tambourine Man

Mr. Tambourine Man

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